2018年08月18日

68さんと『今頃ソーサリー』

私が結構長いこと注目しているブロガーがいます。
「今頃ソーサリー」というタイトルで主にゲームブックの記事を書いている「68」と名乗る方です。

サイトはこちらです。
http://blog.livedoor.jp/nirva7/archives/cat_813227.html

この方のことを知ったのは、2011年頃だったでしょうか。
ブログタイトルどおり『ソーサリー』という、“ゲームブック”のジャンルに属する作品のプレイ日記を連載なさっている最中のサイトへ、訪問させて頂きました。

ゲームブックとは、RPGの書籍版といったコンセプトで、小説など普通の本と同じように冒頭から読み始めるのですが、最初のシーン(数行)には「一」と番号が振ってあり、最後に読者への質問が記されています。

「あなたはその男の言葉に従って、そばにある小屋に入ってみる(一五一へ進む)か、断って街道をまっすぐ進む(八九へ進む)、それともこの男を倒すために剣を抜く(二〇五へ進む)か?」
といったふうに、次は選んだ項目番号のページを開き、そこに書いてあるシーンの指示に従って冒険を続け、エンディングを目指すといったものです。
(ちなみに私の『四緑文鳥の小説』の主人公が「あなた」という2人称で展開する理由は、ゲームブックのスタイルを真似ているからです)

『ソーサリー』はスティーブ・ジャクソンという作家が創作した、ゲームブック界の最高傑作ともいえる、全4巻で構成された壮大な物語です。

奪われた王の冠を取り戻すために旅立った一人の若者が、幾多の苦難を乗り越えて大魔王のもとにたどり着き、戦って奪い返すという冒険小説を、読者がプレイヤーとして進めていくというもので、後に発売された『弟切草』や『かまいたちの夜』などの“読むゲーム”にも近いのですが、圧倒的にRPGの要素が強い。

当然、技量や体力や運勢などのパラメーターや、戦闘時の攻防の要素もあり、それらはサイコロの出目で決定されます。

また、武具や防具などの様々なアイテムを手に入れるため金貨と引き換えたり物々交換したり、商店や酒場や宿屋、罠やダンジョン、謎解きや魔法など、およそ一通りのRPG的要素をアナログにプレイできる、当時としては画期的なおもちゃでした。

(たしか、ソーサリー第一巻刊行の翌年に、初期型ファミコンの「ファミリースタジアム」の第一弾が発売されたという、そんな時期です。つまり、バース・掛布・岡田が、背番号54の槙原から三連続バックスクリーンのホームランを打った年です)

68さんは連載開始当初、記事内で自分をアラサーと表現していたので、リアルソーサリー世代よりも若い方ですので、おそらくはゲームブック全盛の当時はプレイせず、2005年になって今さらながらこの作品に興味を持ってプレイし始めたようで、その状態をそのまま『今頃ソーサリー』とブログのタイトルにされたようです。

私がソーサリーにどハマりしていたことを差し引いても、この68さんの文章の書き方や挿絵(漫画の一コマやドラマ等の1画像)の使い方などには“面白いブログの造り”への高いセンスが感じられ、時折声を上げて笑ってしまうことがあります。

通常はプレイ日記というと、割と平たんなトレースになりがちです。
プレイ内容の記録なので、随所にツッコミを入れたりして起伏をつけようとしても、プレイヤーがその世界に入り込んでいる臨場感までを表現するのは並大抵のことではありません。

しかしなぜか68さんの場合はその描写を実現できていて、読んでいると実際に自分自身が冒険に参加しているかのように思わせる独特の世界観が、ユーモアあふれる文章や挿絵などのギミックで表現されているように思えます。

そのためでしょうが、次作でソーサリー同様に完結した『盗賊都市』という作品などは、私は原作を全く知らなかったのですが、68プレイ日記作品としてあまりにも面白かったため、わざわざ購入してしまったほどです。

もう少し書きたいことがあるのですが、長くなりすぎるようですのでいったん終了します
posted by 四緑文鳥 at 10:44| Comment(0) | ゲーム | 更新情報をチェックする
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