2020年04月04日

ウルトラ戦闘の効率(15)

「戦って勝つのは下策。上策は『戦わずして勝つこと』」と言われます。

よしんば戦うことになっても、戦闘自体をイチかバチかの賭けにするのではなく、充分な段取りで勝利の条件を積み上げ、「勝ってから戦う」ことを説く書物にお目にかかることもあります。

株式会社M78の地球支店長・ウルトラマンにとってもそれは同じ。
支店の運営にはカネがかかるので、非効率な戦いが許されないのは一般企業と一緒です。

少ない労力で、いかに成果を上げるか。

20億3千万人のバルタン星人を処理する特大ビジネスの引き合いを、なんと支店着任第2話目で持ち掛けられたウルトラマン。
ウルトラ戦闘の効率(14): データベースのトリセツ(絶対的番外編)

もしも彼の能力が壊滅的に低く、20億3千万のバルタン全員の元に訪問してスペシウム光線を浴びせて差し上げ「試供品です。これ、洗うと繰り返し使えますから」と、マスク2枚を渡すような展開しかできないようなら、彼は即刻クビだったでしょう。

大体、ウルトラマンはスペックは高いが活動可能時間が少なすぎて、どぶ板営業的なことをさせるのには適していません。

制限時間が無いハヤタの姿の時に、出来る限り条件を詰めておいて、クロージング面談のときだけ変身する方法こそ「株式会社M78の地球支店長」にとって最も効率良く成果を上げる早道です。

そういう意味で、対バルタンのビジネスでは大成功を収めたウルトラマン。

途中で取調室にバルタンを連れ込んで弱点を吐かせたシーンはカットされ、のちにメトロン星人とちゃぶ台をはさんで交渉したモロボシダンに「シュールで賞」こそ奪われましたが、たったの30分で20億3千万人に自慢の マスク スペシウムをお届けしたという働きぶりに比肩しうる支店長はいたでしょうか?

S.H.フィギュアーツ ウルトラセブン メトロン星人 約170mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア


やはり変身前の動きは侮れませんね。

しかし、やはり「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
あまりに手際よくやりすぎると、運営上で疑問符が付く場合もあります。

このエピソードに登場するのはウルトラセブン。
有名なセブン支店長です。

(1)キャラの活かしに情熱を燃やす男: データベースのトリセツ(絶対的番外編)
かれは芸術家肌な職人気質であるため、「魅せる」べき場面でそれが出来ないことがあります。

難しいセンターフライをあっさりとキャッチするのでファインプレイに見られない、昭和から平成にかけての西武ライオンズ黄金時代を彩った秋山幸二さんのようなプレイをしてしまいました。

相手はキュラソ星人。
彼はあと10年遅く生まれていたらアンガールズの一員として活躍できていたのですが、いかんせんタイミングが悪かった。

宇宙囚人303


セブン支店長はモロボシダンの姿のままキュラソを追い詰め、あわやそのまま仕留めかけたところでカメラのことを思い出し、ミスディレクションでウルトラホークの操縦を細工して爆発させ、変身の必然性を演出しました。

しかし、あまりにも鮮やかに追い詰めたため戦闘する必要が一切生じず、戦いとしては褒められても番組的にどうだったかは大いに疑問です。

盛り上げることにこだわるセブン支店長としては、第12話よりもこの第7話を欠番にしたかったかもしれません。
posted by 四緑文鳥 at 13:05| Comment(0) | ウルトラ戦闘の効率 | 更新情報をチェックする