2019年08月04日

(法螺を)吹くな!イデ

科学特捜隊が誇る重火器「マルス133」はスペシウム光線と同じ威力を持つといいます。

医薬品は、その効果効能を謳ってはいけないことになっていますが、武器に関してそれは適用されないのでしょう。

 
しかし「スペシウム光線と同じ威力」とは、ずいぶん大きく出たものです。

スペシウム光線の火力を、正確に測定できたのでしょうか?

 
正確な測定のためには、詳しく知らなければならない情報が大量にあります。

 
爆殺された怪獣の死因が、内臓破壊を起こしたためなのか、神経毒的な全身機能の停止なのか、はたまたショック死なのか・・

光線の素材や化学変化などを正しく知るのは至難の業ではないかと思います。

 
菊池秀行さんが描く「魔界都市」シリーズに登場するドクター・メフィストは、得体の知れない敵が放った技を、初見であるにもかかわらず見事に処理します。

シャドー“X”―魔界都市ブルース (ノン・ノベル)

 
その方法は「とりあえず喰らってみて分析する」という、とんでもないパワープレイです。

戦闘が始まってから『被弾 ⇒ 崩壊 ⇒ 解析 ⇒ 復活』と、この『復活』の時には解を導き終えていて、いざ反撃、という超スピードの対応です。
 
科特隊にそんなスタッフがいた形跡はありません。

 ちなみに次作のウルトラセブンでは、ガッツ星人によって磔に固定されて処刑を待つだけとなったセブンから、ウルトラ警備隊に謎の怪電波の形でビームエネルギーの質と、その強度を測るために使う素材までが詳細に指定されました。

セブン暗殺計画(後編)

 
これなら、素材さえ手に入れれば、仕様書が出来上がっているようなものなので、その通り実行すればウルトラビームが作り出せます(が、なぜかその後ウルトラ警備隊はそれを再現していません)。

ひょっとして、ウルトラマンも新兵器の開発に協力していたのでしょうか。

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なにせ、株式会社M78の、地球支店開設間もない頃です。

零細ベンチャーでは、何でも有り的な空気感が、比較的漂いがちです。
なりふり構ってはいられませんから・・。

ウルトラマン、ひょっとして人間にも当てていたかも。

光の矢を1本だけ出して人間に当て、その後マルスを当てて、感触を訊くとか・・

まさかね・・

しかし、ウルトラセブンは、ビラ星人に操られていたユカワ博士の頭部にエメリウム光線を当てましたが、そんな大事件がなぜか全く取り沙汰されていない。

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これは、前例があるのでそんなに騒ぐことはないということの傍証かもしれません。

とはいえ、マルス133の性能については、ちょっと眉唾物です。

発明したイデ隊員の奥さんに訊いてみて、彼の虚言レベルを判断するのが良いかもしれません。

あるいは、両方喰らって生きていたゼットンに訊いてみるのも良いでしょう。

HHCB ウルトラマン (Cタイプ) & 宇宙恐竜ゼットン

ということはやはり、一番良いのはイデ隊員とゼットンを結婚させてみることだと思います。

これならすべてが詳らかになること請け合いです。
posted by 四緑文鳥 at 20:51| 知られざるM78の労働実態 | 更新情報をチェックする

2019年08月02日

(19)自身をなげうってキャラを活かす男

キャラかぶりのコンセプトで、アギラに似た怪獣を求め、焦燥感がつのるセブンの、苦し紛れの思いつきだったかもしれません。
しかし、この場合の彼は、天啓を受けたように、座っていた椅子から力強く立ち上がりました。

「逆転の発想だ! 私がキャラかぶりして、アギラと絡ませよう」

ウルトラセブン自身が、前説に登場するという発想です。

ダン対セブンの決闘

それなら前説が不要な気がしますが、とにかくセブンの頭では「アギラ=キャラかぶり」が定着しています。

対象が誰と誰であろうが、そこにキャラかぶりがあるかぎり、担当は常にアギラと決めこんでいて、そのバランスの悪さを俯瞰できないのがセブンです。。

しかし、そう都合よくウルトラセブンのそっくりさんは居ません。
彼はさっそく着ぐるみを用意し、上西さんスーツアクターを探します。


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ニセウルトラセブン(株式会社サロメ製)


今回は何の説明もされないまま、マエセツ現場に向かわされたアギラは驚愕します。

原口あきまささんの番組の前説で出ていったら、観客席にさんまさんが座っていたようなものです(その横にほいけんたさんがいたらもっとすごい)。

前説の自分が下手なモノマネをやって原口さんを引き立てようとしたら、本人とほいさんがいて、モノマネをいじり始めてしまった、としたらどうなるか?


『ヤメ時』と『ハケ時』を失ったアギラの出番は、カメラアングルから切れた時をもって終了し、彼は二度とスタジオに戻ることは無かった・・

かくして、ウィンダムはバーンアウトで働くことができぬ状態、アギラは出勤しなくなり、アパートも引き払い、携帯の番号もラインもすべてブロックして連絡がつかない。

残ったのはミクラスだけです。

そして、前説をほとんど使わずに自分が切り回していたことが災いし、本社の幹部連中の間では

「派遣一人でもやれてるじゃないか。偉そうに言ってたが、予算の見込みが甘いんだよ。思い込みじゃなくてちゃんと頭使って計算しろよな。ダメだよセブンは」

などという不名誉な噂すら立ち始めました。

憤懣やるかたないセブンは、今まで以上に無理をして一人で立ち回るようになり、晩年の諸葛孔明のような状態で健康をむしばんでいきます。

心配して訪れたセブン上司を怪獣扱いにしたことぐらいが、彼が最後まで自分のスタイルにこだわった傍証のようなもので、とうとう休職扱いの形で、地球支店長の座を去ることになりました。

ウルトラ怪獣名鑑 史上最大の侵略 セブン上司 ノーマル


株式会社M78の給与規定では、「休職90日までは俸給の100%を支給、それ以降は50%または0%となり、いずれの措置が取られるかは別途幹部会により決定」とあります。

セブンの貢献度を考えれば当然50%が適用されても良いと思われますが、本社嫌いで幹部との折り合いが悪かった彼に、その温情が期待できるかどうか・・

組織で働くかぎり、実力とは業務執行能力のみで測れるものではなく、経済的な担保が期待できる程度の人間関係力とのセットでなければならないということでしょう。

セブンよ、いっそ、独立してフリーランスはどうかな?
背伸びはやめて、まずは個人事業主からの検討をお勧めするぞ。

良いサイトを探しておいたから、参考までに貼っておこう。
『個人事業主メモ』だ。かなり充実しているから、これを読んで勉強しなさい。
個人事業の開業から確定申告まで | 個人事業主メモ
posted by 四緑文鳥 at 05:37| 一匹狼的上司のウルトラセブン | 更新情報をチェックする

2019年08月01日

(18)愛なき両手を差し伸べられるアギラ

『株式会社M78地球支店・支店長』を務めるウルトラセブンは、自他ともに認める本社嫌い。

3人目の派遣社員、自分の前説担当者であるカプセル怪獣・アギラには、セブンが持つ本社とのしがらみが、特別深く影響しています。

ウルトラ怪獣シリーズEX アギラ


しかし、それとはまったく無関係に、セブンはアギラ投入によって、前説は完成品並みのクオリティを実現したい(彼はマエセツにもとことんこだわっています。部下の使い方がマズいだけです)。

リッガーとのカラミの流れでジャンガジャンガが出なかったのは悔やまれるが、きっとこれからも同じ路線で押していけば、結果が出るはずだ・・


しかし、キャラかぶり設定にバッチグーだった恐竜戦車は、「踏むなよー、踏むなよー」というネタ(竜ちゃんよりもセブンが先にはじめた)をやりたいがゆえにアギラから奪い取ってしまいました。

アギラが激オチしているのはそのときのショックのせいなのですが、それがセブンには伝わらない。

あの回は、セブンの絶妙な回しにより、恐竜戦車とのカラミが非常にうまくいった。
歴代のゲストの中で、恐竜戦車の印象が強く残っている人は多いはず。
芸術家肌の面目躍如、こういう仕事がしたいと彼は願っているのです。

700キロを突っ走れ!


しかしその一方、うまくいった仕事の影で失望や絶望を味わう人間のことを、彼は気にしない。
うまくいった仕事だけを見ているタイプなのです。

だから、今回はアギラのことを強く思っていますが、それは「次にいい仕事をさせよう」というだけの、何か大事なものが欠落した思いやりです。

『思いやりや優しさ』といった言い方より『激しい情熱』がふさわしく、それを受け入れる用意が無い相手にはただの重荷。

その激しい情熱で、セブンはアギラの活躍舞台を懸命に考えます。
飽くことなき探求心の末、セブンはとうとう思いつきます。
posted by 四緑文鳥 at 20:11| 一匹狼的上司のウルトラセブン | 更新情報をチェックする